前回からの第五弾!part.3とpart.4ではGさんからセミナー形式で自己啓発的な内容が出ておりましたが、ようやく今回は詐欺内容の実態に入っていくことになります。Aさん、Gさんについては過去弾(Part.1~Part.4)をご覧ください。
出会った人の温かい歓迎。そして匂わされる光と影。今回はその投資内容が説明されていたセミナーの話に移ります。
今回では何を学んだのか、ということにも注目しながら見ていただければと思います。
エピローグ|セミナーへの切符
前回から時が明け、Gさんのお話の中では説明されなかったこと、そうそれは「ビジネスの内容」。なかなかAさん、Gさんには説明されずにイライラというかモヤモヤしていた私ですが、やっぱり気になりAさんに聞いてみました。
「あの、Gさんについてと、これからの考え方には非常に勉強になったのですが、ビジネスについては結局何も触れていなかったと思うんですが、結局何をしているんですか?」
そう聞くとAさんはすかさず、
「じゃあ今度のセミナー、一緒に行きませんか?ちょうどGさんが説明してくれるのでいいと思いますよ!」
今思えば、その答えを待っていたのだろう、そんな気しかしない内容ですが、この時の私はようやくこのもやもやが晴れる、ということしか頭になく、一言で返事を返し、参加することになりました。
優しい人には要注意。次々紹介される猛者たち
いよいよセミナー当日。またもやドキドキしながらAさんを待つ私。今回は前回と違い、また別会場での開催のため待ち合わせをして向かいました。
会場について思ったのは、ようやく会議室らしい会議室に来たな、ということ。会場奥にはプロジェクターとスクリーン、ホワイトボードに壇上と、かなりそれっぽい。会場全体も数十個の椅子が並べられ、そこはまるで会社説明会のような状態。こうした会場取りも立派な仕事になるな、と考えつつAさんに連れられて中の方へ進みました。
ちなみに今ではこうした会議室以外でのスペースも探しやすく、予約もしやすいです。撮影や打ち上げに使えますよ!
参考サイト:レンタルスペースでやってみたいを叶えよう – スペースマーケット
到着後、会費を支払い前の方の席へ。時間になるまで待っていると、先日のGさんのセミナーにいらっしゃった方も何人かいることに気づきました。そして挨拶を交わし、いよいよ説明会が始まりました。
簡易的すぎる事業内容
本日の登壇者の説明があり、Gさんが登場。ここでみんな盛り上げるのですが、その様子も少し大げさすぎる部分が多く、アウェー感が否めません。聞けば、こういったセミナーは定期的に開催されているため、すでに数10回ほど参加したこともある人も何人かいるのだとか…。
その後、Gさんが軽快な話を繰り広げ、最初のつかみはバッチリ!といったところでようやく説明に入りました。
が、ここでまた不満が漏れた私。なぜなら、先日いったGさんのセミナーと同じことをしゃべっている、つまり自己啓発の内容しか話していないからです!
「いやいやふざけないでね、こっちは費用も払ってんだから、ちゃんと説明しなさいよ。」
そう自分に言い聞かせ、同じ話をさも初めて聞くように頭を動かすこと1時間。セミナー会場の使用時間が残り数10分に差し迫ったとき、ようやくビジネスの話をし始めました。
それまで気になっていた私は、食い入るようにその話を聞きました。その内容はざっくりこんな感じ。
- 暗号通貨を使った投資
- 出所は、法定通貨にもなる予定の、海外のある国
- カジノゲームの掛け金に使うことと、その配当として利益が出る
- そして日本でカジノ法案が通る近年、そのゲームと連動してユーザが一気に増える
- 現在ですでにいくつかのゲームが出ており、すでに導入初期より40倍近く価値が上昇している
こんな話をしていました。
今書きながら思います。
「いや、1000%怪しいでしょ」と。でもその時は欲しかったビジネス情報を収集できて、その話をあまり深く理解できていませんでした。
とにかく、投資話。かければそのうち何倍にもなって返ってくる可能性が高い、ということ。投資はいわば不労所得。お金をかければそのうち利益として返ってくる。外せば大損だが、それっぽい根拠を述べられた私は、初期投資は仕方ないことで、そのバックがでかいのであればと、すぐ飛びつきました。
本当に、この時にもっと冷静になっていればと自分を呪うしかありません。ハァ~…
書類のない進め方とお偉いさん(他称)
そのセミナーが終了し、その後すぐにGさんの元へ参加することを伝えました。すると、それならと連絡先を交換し、参加者だけが入っているグループに招待していただきました。
「これから一緒に夢を追っていきましょう!あなたなら大丈夫ですよ!」
そういうGさんと、その隣でにこにこするAさん。そして、微笑むブランドスーツと時計を召された男性。
?????
「はい、よろしくお願いします。…あの。こちらの方は?」と私がその男性に向かうと、Aさんから紹介がありました。
要約すると、Gさんと一緒にお店の経営をされており、金融などのお手伝いをされているそうです(仮にHさんにします)。
このHさんはなんとまたまたGさんと同い年。そこからまた話が盛り上がり、会場が閉まるのと同時にGさんから、Hさんも今後の動きでご相談に乗っていただくことになると思うので、と説明を受けました。
今後の動きと重要情報
その夜、家に帰った私は早速招待いただいたグループに挨拶を送り、今後の流れを伺いました。
すると何やら長話になるとのことで電話をしようということになり、Aさん、Gさんともに数時間にわたり電話をすることになりました。今思うとこれも証拠を残さないための一つの手段だったのでは、そう思います。
話の内容は、以下のようになっており、かなり詳細を詰められました。
- 投資金額プランの希望
- 現在の軍資金について
- 軍資金の補填について
- 進め方について
- ゲームの今後の動き
こんな内容でした。
私はそもそも、どの投資プランも払えるようなお金がないと打ち明けたところ、Hさんを紹介され「融資を受ければよい、自分もそうした」という話をGさんから聞き、私もその段取りになりました。
大事なのは、投資金の配当金となるゲームのリリース時期について。この時には確かに「9月中に間違いなくリリースされる」という話と「今も価値が上がっているため、なるべく早くかけるのがおすすめ」という話を聞き、「では明日から動きますね!」と急いで行動に移しました。
ここからでした。本当に目が覚めてきたのは。
次回|人生の負債。ご利用は計画的に。
今回でまた新たに登場したHさん。この人はいったい何者なのか。そして今後の軍資金をどのようにして集めるのか。そこには、セキュリティではどうにもならない日本の現状と闇が見え隠れしていました。
この詐欺被害にあってしまった大きな原因のこのセミナーは、今現在も開催されております。この記事を読んで次なる被害者が出ないことを本当に祈るばかりです。
そして、詐欺かそうでないかを判断する一つの材料として、質問する際には必ず「持って帰れる資料はありませんか」と聞きましょう。より踏み込めた質問ができる人は、必ず知り合いと二人以上で、セミナー後の代表者に「資料もないのでは、少々怪しくなってしまいますので、ご本人確認させてもらえませんか。」と聞いてみましょう。
資料や、自分の個人情報を渡せないのにそれ相応の理由を言われて断られたときは、確実に黒だと思いましょう。そして二度とかかわってはいけません。もちろん、Aさんなどのように誘ってきた、知らなかった人には今後も距離を置くようにしておく必要があります。
今後は知らない人からのお誘いには身分証を見せてもらおうと思う私でした。
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